女性のリーダーシップ育成は組織成長のカギ!場所・経験・ライフステージをいかして可能性を広げあう組織づくり【CHROカレッジ 登壇レポート|前編】

2021.10.13
サムネイル

こんにちは、ライターの塚田です。
2021年8月17日に、弊社取締役CEmOの高木がクリークアンドリバー社主催のCHROカレッジに登壇させていただきました。今回は、「女性のリーダーシップ育成は組織成長のカギ!~場所・経験・ライフステージをいかして可能性を広げあう組織づくり~」のテーマでお話しした内容を前編・後編に分けてレポートします。当日のスライド資料も公開していますので、是非ご覧ください。

テーマ

「高木奈津子」と「はたらクリエイト」の話

こんにちは。株式会社はたらクリエイト取締役CEmOと、株式会社ten-to.の代表取締役をしております、高木です。株式会社はたらクリエイトは、長野県上田市と佐久市を拠点に事業を行っています。肩書きにある「CEmO」は「チーフ・エンパワーメント・オフィサー」の略で、「一人ひとりの可能を広げたい」という気持ちで取り組んでいきたいという想いを込めています。

まずは、簡単な生い立ちと、はたらクリエイトとのご縁から紹介させていただきます。

生い立ちと「はたらクリエイト」との出会い

生い立ち

富山県で経営者の父と書道家の母のもとに生まれ、「働く」を自分でつくりあげていくことが身近な環境で育ちました。この頃は、あまり田舎が好きではなく「早く都会にいきたい」という思いを抱えていました。

大学進学を機に上京し、大学では組織心理学・社会心理学を学びながら、海外ボランティアや地域インターンシップでコミュニティづくりを経験しました。色々な立場・環境の人と関わる中で、それぞれに魅力があることを感じ、「働き方や場所を自分自身で選択し、それに誇りを持って働く」という生き方をする人が増えたらいいなと考え始めたのがこの時期です。

その後新卒で人材系の企業に就職してからは、求人広告の法人営業や転職就職フェア運営などを通して、「仕事」のマッチングや場づくりを経験してきました。「そろそろ地方で動いてみたい」と考えていたときに、弊社代表の井上と出会い「女性向けコワーキングスペース」を立ち上げると聞いて上田市に移住したのが、はたらクリエイトとの最初のご縁です。

「はたらクリエイト」とは

もともと「コワーキングスペース」を運営していて、託児所の運営やキャリア支援を行う中で、「子育てのためにキャリアを離れた後の復帰が難しい」「選択肢が限られ、一人ひとりの強みを活かしきれていない」という地域課題があることが見えてきました。一人ひとりの強みをもっといかし合う仕組みを作りたいという思いから誕生したのが、「株式会社はたらクリエイト」です。

はたらクリエイトの主な事業は「チーム型・アウトソーシングサービス」です。「ともに成長をするチームを作ろう」というビジョンのもと、現在30社程の企業様とともに業務に取り組んでいます。

はたらクリエイトの概要

はたらクリエイトは、「はたらくをクリエイトすることで仕事を楽しむ人を増やす」をミッションに掲げています。従業員数は約130名で、96%が女性、85%が小学生以下の子育て中です。「ライフステージの変化に合わせて働く時間を伸ばしていきたい」という女性が多く、正社員の人数も徐々に増えてきています。

託児所

オフィスには託児所を併設しており、お昼になると子どもと一緒にランチの時間を過ごすことができます。

サウナ・キッチン

コワーキングスペースやキッチン、焚き火、サウナなど、「みんなで仕事を楽しむには?」を考えた設備があるのも、はたらクリエイトの特徴です。地域の方やクライアントを招き、おもてなしさせていただくこともあります。

「リーダーシップ」の話

ここからは、今回のテーマである「女性のリーダ―シップ」と「組織成長」との関係性について、紐解いていきます。

6種類の「リーダーシップ」について

リーダーシップの必要性がさまざまなところで謳われていますが、リーダシップには多様な形があると言われています。今回は、アメリカの心理学者ダニエル・ゴールマンが提唱する、6種類のリーダーシップを使ってお話ししていきたいと思います。

リーダーシップの型

1つ目は「強制型」で、目標達成のために権力・圧力といった強い力でメンバーを動かしていくのが特徴です。

2つ目の「ペースセッター型」は、率先して仕事を進める中で見本を見せ、メンバーの成長に働きかけるというスタイルです。

3つ目の「民主型」は、メンバーの意見を組織活動に反映していく、民主的な面を持ちます。最終的な結果よりも、メンバーが意欲的に活動に参加することなど、プロセスを重視するというのが特徴的です。

4つ目の「関係重視型」は、メンバーと同じ立ち位置で、信頼関係を重視します。良好な人間関係を維持し、心地よい環境を築いていくことを重んじています。

5つ目の「コーチ型」は、1対1の関係を築くことで、個人の目標をサポートしていきます。

最後の「ビジョン型」は、ミッションやビジョンを明確にし、進むべき道を示していくというスタイルです。ショートコード

このように、リーダーシップのあり方はさまざまです。どれが良い・悪いということではなく、組織の「目的」や「フェーズ」、「社会環境の変化」に合わせて、必要なリーダーシップを発揮できることが、組織成長の鍵になる、というのが今日お伝えしたいポイントになります。

要点

分類ごとのリーダーシップの特徴

では、どのような場面でそれぞれのリーダーシップを発揮すると効果的なのでしょうか。下の図は、それぞれのリーダーシップをマッピングしたものです。横軸はそのリーダーシップが「短期的成果」と「長期的成果」のどちらに結びつきやすいかを、縦軸は組織のスタイルが「トップダウン」か、「ボトムアップ」かを示しています。

リーダーシップのチャート

まず、縦軸で「トップダウン型」に位置するリーダーシップについてご説明します。

「ビジョン型」は、長期的視野で、未来につなげることを得意とするリーダーシップです。

その反対側に位置する「強制型」は、指示が明確で短期的な効果を発揮しやすいため、組織が危機的状況で一刻も早い成果を上げなければならない状況だったり、スピード感が必要だったりするときに効果的です。その一方で、長期的には「価値観の違いにより離れて行ってしまうかもしれない」という、リスクを持っています。

中央に位置する「ペースセッター型」は、実際に自らも動きながら背中で見せる「人材育成」の観点が含まれているため、短期的・長期的どちらにも作用します。

続いて、「ボトムアップ型」のリーダーシップについて紹介します。

「民主型」は、「皆の声を拾い上げる」というスタイルです。メンバーの参加度合いが高まることで、短期的な成果にもつながります。

「関係重視型」では、信頼関係によって心理的安全性の基盤を作ることにつながり、短期的・長期的どちらにも作用します。

最後の「コーチ型」は、個々が経験を通して自己効力感を高めていくサポートを行うため短期的には効果が出づらいものの、長期的には組織にリーダーシップを広く浸透させていくことにつながります。

「女性のリーダーシップ育成」と「組織の成長」との関係性

では、「女性のリーダーシップ育成」と「組織の成長」がどのようにつながるのか、という点についてお話ししていきます。

「強制型」・「ペースセッター型」・「ビジョン型」の3つは、従来からイメージされやすいリーダーシップのあり方だと考えています。高度経済成長期においては、目指すべき目標やルールを明確に示すことが、成長を加速するうえでとても有効でした。

しかし、社会環境の変化や人材の流動性が早く、正解が不明瞭な現代(VUCA)では、トップが1人で判断することで、リスクにつながることがあります。そこで、近年注目が集まっているのが、ボトムアップ型の「民主型」「関係重視型」「コーチ型」のリーダーシップです。

ただ、これらのリーダーシップが十分に発揮しきれていない企業・組織も少なくありません。

そこでポイントになるのが、女性のリーダーシップ育成だと考えています。

私がこれまで、多くの女性たちと関わる中で感じているのは、「民主型」「関係重視型」「コーチ型」のリーダーシップは、女性が「特性」として持ちやすい傾向があるということです。

(あくまで傾向です。)

女性に比較的多いリーダーシップ像

ただ、もし今の組織で「民主型」「関係重視型」「コーチ型」のリーダーシップが発揮されていないとすれば、「女性」という切り口で考えてみると、伸びていくリーダーシップもあるのではないかと考えています。

また、最近では「女性管理職の増加」を目標に置いている企業も増えていますが、従来のリーダーシップの型にとらわれず、このように広義にとらえることで、もともと本人たちが持っている特性に目を向けて引き出していく。それが企業の中長期的な成長を後押しする可能性があるのではないでしょうか。

リーダーシップのあり方はさまざま

今回の前編は、高木とはたらクリエイトとの出会いと、リーダーシップについてお伝えしました。リーダーシップのあり方はさまざまなため、組織フェーズや社会環境の変化によって、必要なリーダーシップを発揮していくことが組織発展のポイントとなります。

後編では、「リーダーシップは分担できる」というお話と、それをべ―スにしたはたらクリエイトでのリーダーシップの変遷等についてご紹介していきます。