コーチングによって主体的に行動する人を増やしたい。「社内コーチング制度」の導入ステップ【アンケート結果も公開】

社内コーチング制度

こんにちは、ライターの手塚です。

はたらクリエイトでは、2021年9月から、スタッフ全員がコーチングを受けたいときに受けられる「社内コーチング制度」を福利厚生として運用しはじめました。今回は、コーチングを社内に浸透させたステップや、実際に使ってみたスタッフの声、今後の展望についてご紹介します。

社内コーチング制度とは?

社内コーチング制度とは、福利厚生の一環として、コーチングを必要としている社内スタッフが、コーチングセッションを受けられる制度のこと。コーチングは、思考の整理や、目標・ビジョンの言語化、行動促進するためのコミュニケーション手法の一つです。

働き方が多様化し、変化が求められる現代のビジネスシーンでは、主体性を持って動くことが、従業員一人ひとりに求められています。それに伴い、組織に求められるマネジメントのあり方も、「指示命令型のマネジメント」から「相手の自発性を尊重するマネジメント」へと、変化してきました。コーチングには、一人ひとりの潜在能力や個性を引き出し、より主体的となれる人材を育む効果が期待できるため、社内にコーチングを取り入れる企業が増えてきています。

「はたらくをクリエイトすることで仕事を楽しむ人を増やす」というミッションを掲げるはたらクリエイトでは、「願いを口に出そう」をバリュー(行動指針)の1つとして設定しています。コーチングにより、「願いを口に出そう」を体現し、自分自身のありたい姿を探求してほしいと考えました。コーチングは、目標の達成だけでなく、自分に自信を持つことや自発的な行動を促す上でも、効果的なものです。コーチングにより、一人ひとりが「はたらく」をクリエイトできる状況の実現を後押しできると考え、社内コーチングの導入を決めました。

社内コーチング風景

社内コーチング制度の導入ステップ

社内にコーチング制度を導入するにあたり、はたらクリエイトがどのようなステップを踏んだのかをご紹介します。

社内コーチング制度の導入ステップ

ステップ1:スタッフ全員がコーチングセッションを体験

はたらクリエイトでは、一人ひとりが半年後のありたい姿を言語化した「わたしのはたクリビジョン」と半年後までに「身に付けたい3つのスキル」を一人ひとり掲げています。2021年4月からの半年間、この「はたクリビジョン」の体現を応援するためにユニット活動を行ってきました。

ユニット活動の一環として、2021年8月にスタッフ全員がコーチングセッションを体験。「はたクリビジョンをどう体現するか」「身に付けたい3つのスキルをどのように向上させるか」というテーマのもと、コーチングを実際に体験してもらいました。

ステップ2:スタッフ全員にアンケートを実施

コーチング終了後に、スタッフ全員にアンケートを実施。コーチングセッションの満足度(10段階)を聞いたところ、半数以上のスタッフが満点の10点をつけていました。さらに8点以上の満足度が約90%と、コーチングに対する高い満足度が見受けられます。満足した点やその理由としては、以下のような声があります。

・自分と向き合う時間をいただけた
・体験できてよかった
・自分を客観的にみることができた
・改めて口にすることで頭の中や感情、興味が整理できた
・誰かに聞いてほしかったんだなと気づけた

非常に満足度の高い結果を得た一方で、満足できなかった点やその理由についても、以下のような声が寄せられました。

・何を話せば良いかなという戸惑いがうっすらあった
・全くの他人ではないので、恥ずかしさがあった
・具体的な行動を見つけるまで少し時間が足りなかった
・必要性を感じないまま受けたので、何を得たいのかわからない
・聞かれたことに対してうまく答えられなかった

今後も社内コーチング制度を利用したいと思うかの問に対しては、44.7%が「ぜひ利用したい!」、51.8%が「必要なときがあれば利用したい」と回答。合計すると96.5%とスタッフの大多数から利用したいの声が寄せられました。

一方で、「特に利用したいとは思わない」と回答した人も2.4%おり、「自分の性質的にあまり必要なさそう」との声もありました。

ステップ3:希望者が継続セッションを体験

アンケートには、「テーマを自分で選びたい」「コーチを指名できるとよいと思う」などの意見も寄せられました。また、1回のみのセッションであったことから、「継続的に利用できたら仕事をしていく上での支えになるように思う」との意見もありました。

これらの声を受け、希望者を対象に3カ月間、月1回の継続セッションを実施。テーマは自由、コーチの指名も可能としました。継続セッションには、途中でモチベーションやパフォーマンスが下がったり、迷いが生じたりしたとしても、軌道修正できるという効果があります。継続的にコーチングを受けることにより、自分が望ましいと考える行動を習慣化できるという効果も期待できます。

ステップ4:福利厚生として社内コーチング制度の本運用開始

2022年1月からの本運用開始に向けて、準備を進めています。全スタッフが体験したコーチングセッション、希望者が体験した継続セッションともに、スタッフの満足度は非常に高いものでした。一方で、課題点や提案なども挙がってきています。スタッフ一人ひとりが主体性をもって「はたらく」をクリエイトできる状況に近づけるよう、体験セッション・継続セッションを受けたスタッフの声も反映しながら、今後も社内コーチング制度でスタッフ一人ひとりをサポートしていきたいです。

併せて、フォロー体制強化のため、入社間もないスタッフや、産休育休中・休業中のスタッフに向けたコーチングの活用を検討しています。各種研修やシスター制度との組み合わせも検討中です。社内スタッフがコーチングを必要と感じるときに、気軽に利用できる仕組みをつくり、コーチングを社内に広げていきたいと思います。

社内コーチング制度導入にあたって注意した点

はたらクリエイトの社内コーチング制度では、社内コーチによるコーチングセッションが受けられます。社内のスタッフ同士だからこそ、コーチとクライアント(コーチングを受ける人)のマッチングには注意が必要です。

・仕事上の利害関係がない相手
・普段の業務で関わりがない相手

「マネジメントする・される関係にある」「同じ業務をしている」「同期などの親しい間柄である」といった場合、コーチングが有効に働かなくなる可能性があります。そこで、「業務で関わる機会の少ない人同士」や「異なる拠点で働く人同士」をマッチングするようにしました。

自社内で社内コーチをマッチングすることが難しい、社内コーチによるコーチングセッションが有効に働かないといった場合には、外部のコーチに依頼するという方法もあります。はたらクリエイトのコーチは、社外の方にもコーチングセッションを提供していますので、ご興味ある方はお問い合わせください。

お問い合わせ先:https://hatakuri.jp/contact/
社内コーチングの様子

まとめ

はたらクリエイトの「社内コーチング制度」導入方法についてご紹介しました。ビジネスとの親和性が高く、今求められている主体性のある人材の育成にも有効なコーチングを、社内に取り入れてみてはいかがでしょうか。はたらクリエイトでは、社内コーチングの導入に関するご相談も行っておりますので、お気軽にお問い合わせください。

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