ビジネスで必須のフレームワーク17選。使い方と図説付き

ビジネスフレームワーク

効率的に思考や発想ができるよう考案された「ビジネスフレームワーク」。業務で何か問題が発生した際、「どこに原因があったのか」「どのように解決するとよいのか」などと考えたことがある方もいるのではないでしょうか。今回は、ビジネスフレームワークの種類や使い方を「論理思考・問題解決」「リーダーシップ・マネジメント」「マーケティング・経営戦略」の3つのカテゴリに分けて解説します。

 

ビジネスフレームワークとは

ビジネスフレームワークとは、「様々な情報の中から整理する観点を見つけ出す枠組み」を指します。目的ごとにフレームワークを使い分けることで、問題解決や経営マネジメント、経営戦略などに役立つとされています。

 

ビジネスフレームワークの種類とメリット

ビジネスフレームワークは数多くの種類がありますが、「論理思考や問題解決」「リーダーシップや組織マネジメント」「マーケティングや経営戦略」の大きく3つのカテゴリに分類することができます。

ビジネスフレームワークのメリットは、情報整理がしやすいことです。そのため、「仕事の効率が良くなる」「説得力のある説明や資料作成ができる」といった効果が期待できるでしょう。

 

ビジネスフレームワークの使い方と注意点

フレームワークにはさまざまな種類がありますが、その全てを覚える必要はありません。いくつかのフレームワークを知っていれば、場面に応じて使い分けることができるため、あらゆるシーンで活用できます。

ビジネスフレームワークを活用する際には、2つのことに注意する必要があります。
1つ目は、フレームワークを「整理の道具、枠組み」としてとどめてしまわないことです。フレームワークで事象を整理することで満足してしまい、解決までたどり着かない場合があります。ただ、フレームワークに当てはめるだけでなく、その結果どのような答えが出るのかを分析しましょう。

2つ目は、知っているフレームワークに全ての事象を当てはめようとしないことです。フレームワークは1つのフレームだけで全ての状況に対応することは難しいと言えるため、場面や目的に適したものを使い分けていくことが重要です。フレームワークごとの特性を理解しておくことで、最適なフレームワークを選択しやすくなるでしょう。

 

論理思考・問題解決のためのビジネスフレームワーク

はじめに、論理思考や問題解決のためのビジネスフレームワークを7個ご紹介します。

 

MECE

<使用する場面>
・構造全体を大枠で把握したい
・他のフレームワークに応用して問題の原因追及や課題解決をしたい
・様々な相手を事象に施策をしたい
・新しいフレームワークを考え分析に活用したい

MECEとは、「ミーシー」または「ミッシー」と読み、「モレなく、ダブりなく分けること」を指します。Mutually(お互いに)、Exclusive(重複せず)、Colloectively(全体に)、Exhaustive(モレがない)の略です。モレもダブりもない状態のことを「MECEである」と言います。物事を整理するときに基本となる考え方とされています。

MECEを用いる際は、「一度形ができたら変化しない」のではなく、「常に進化していく」ことが重要です。時代や環境の変化に伴い、モレやダブりが生じていないかを定期的に確認していきましょう。

 

ロジックツリー

<使用する場面>
・問題解決において、本質的な問題が「どこにあるか(Where)」を絞りたい
・問題解決において、問題が「なぜ発生しているのか(Why)」を明らかにしたい
・問題に対して、「どのような解決策があるか(How)」を考えたい

ロジックツリーとは、MECEをもとに、テーマを細かく枝分かれさせて分解する手法です。ロジックツリーを用いて問題の全体像を把握することにより、論点のずれを無くし、原因を特定することができます。現状を改善できる「アクション」に落とし込むことができるため、ロジックツリーを用いる際は、右端が「行動」になるまで掘り下げることが重要です。今すぐに取り組める行動が可視化されることで、問題の早期解決へとつながるでしょう。

また、より速いアクションにつなげるためには、普段からロジックツリーを使って、定期的に状況を把握しておくと良いとされています。

 

マトリクス

<使用する場面>
・どのような傾向があるかを見極めたい
・経営資源や時間をどこに費やすべきかのポイントを見極めたい
・企業や自身の成長・発展の方向性を考えたい

マトリクスとは、2つまたは3つの軸をもとに物事を切り分ける手法を指します。MECEをもとに展開するマトリクスはフレームワークのベースとなっていることが多く、代表的なツールとして知られています。2×2の4つに分けて分析をするのが一般的ですが、必要に応じて3×3の9つに分けることもできます。

マトリクスには、大きく分けて「テーブル型」と「ポジショニングマップ型」の2つのスタイルがあります。テーブル型は「メリット・デメリット」「重要度の高い・低い」など、数値化が難しい情報を整理するときに用いることが多いです。一方、ポジショニングマップ型は、「どのくらい重要か」「どのくらい緊急か」といった程度や相対的な位置が重視されるときに使います。(テーブル型とポジショニングマップ型については、後ほどSWOT分析やポジショニングマップで詳しく解説します。)

マトリクスを効果的に活用するためには、「軸の設定」が鍵となります。目的を理解した上で適切に軸や軸の中心点を設定することで、分析をより効果的に行えるでしょう。

 

ピラミッド構造

<使用する場面>
・主張するものの説得力を高めたい
・どのような理由で主張するのか、その構造をわかりやすくしたい
・相手の主張における問題点を知りたい

ピラミッド構造とは、1つの結論に対して複数の根拠を設定する「論理の三角形」を組み合わせることで、ピラミッド型に論理を膨らませる手法を指します。ロジックツリーと形は似ていますが、ロジックツリーは要素の分解や検討・思考に使われるのに対し、ピラミッド構造は根拠の構成や説明・説得に使われます。

上段から下段に向かって「Why?(なぜなら)」に答えていくことで、主張に対しての根拠が現れ、三角形がつながっていきます。また、下段から上段に向かっては、「So What?(だから何)」を答えていくことで、図が完成します。

ピラミッド構造を使う上で重要なのは、論点や議論すべきポイントを明確にすることです。論点を正しく見極めることで結論が明確となり、提案や報告の説得力が増すでしょう。

 

5W1H

<使用する場面>
・自分のアイディアを周囲に伝えたい
・部下にどのような仕事をするか伝えたい
・アイディアを効率的に生み出したい

5W1Hとは、物事を「When(いつ)」「Where(どこで)」「Who(だれが)」「What(何を)」「Why(なぜ)」「How(どのように)」の6つに分けて当てはめていく手法です。5W1Hをもとに考えることで、問題解決やアイディアの創出に役立つとされています。

有効的に活用する鍵となるのは、必ず6つの視点から考えていくことです。物事を6つの視点に当てはめて考えることで、これまで見落としてきたことに気づけたり、モレなく集めた情報を周囲にわかりやすく伝えたりすることができます。

5W1Hを活用する際に重要なのは、「いつ、どこで…」といった基本的な問いにとどめず、さらに踏み込んだ問いをすることです。例えば「When(いつ)」という問いに対しては、「いつからいつまで」や「どのくらいの期間」かだけを考えるのではなく「いつまでにどういうプロセス・順番で」「いつまでに何%くらい」などについても考えます。このように、5W1Hを柔軟に活用することにより、考えがより深まり、精度の高い発想が生まれるでしょう。

 

マンダラート

<使用する場面>
・目標達成に向けて何をすべきか知りたい
・アイディアを広げたい

マンダラートとは、計81個のマスを用いて目標達成のためにやるべきことを書き込んでいく手法です。マンダラートは、ビジネスに限らず、さまざまな場面で活用されています。

3×3のマスに分割された1個のブロックを中央に置き、その周りに3×3のマスからなるブロックを8個配置します。81マスの中心にくるのは、メインとなる大きな目標「大テーマ」です。「大テーマ」を実現するために必要な要素を8つ考え、中央のブロックに埋めていきます。次に、その8つを「中テーマ」とし、周りのブロックの中央へ記入します。「中テーマ」を実現させるために必要な要素をさらに8つずつ記入していきます。これが「小テーマ」となり、最終的には64個の「小テーマ」ができあがります。

マンダラートを用いる際は、81個のマス全てを埋めることが重要です。81個のマスに当てはめる内容がどうしても思いつかない場合は、深堀りしにくいテーマの可能性があるため、メインとなる大テーマを変更する必要があります。

 

パレート分析

<使用する場面>
・マーケティングや経営戦略への活用や資源配分の見直しをしたい
・トラブルの原因を見極め、費用対効果の高い解決策につなげたい

パレート分析とは、構成要素を大きさ順に並べた棒グラフと、構成要素の累積量の全体に占める割合を示す折れ線グラフを重ねて比較する手法です。上位要素が全体にどのくらい貢献しているのかを分析することができます。課題に対して「どうすればよいか」を掘り下げることで、「何が問題か」「どこから手をつければよいか」が明らかになります。物事の優先順位がつけやすく、全体に与える影響の大きさも知ることができるため、アクションプランが検討しやすくなるしょう。

パレート分析では、最終的な意思決定や製品・顧客の切り捨てなどを機械的な判断で行わないことが重要です。別の分野からだと貢献できていたというケースもあるため、貢献度だけを判断基準にするのではなく、「技術力」や「信用力」など他の観点からも貢献度合を確認することが望ましいでしょう。

 

リーダーシップ・組織マネジメントのためのビジネスフレームワーク

続いて、リーダーシップ・組織マネジメントのためのビジネスフレームワークを4個ご紹介します。

 

PDCA

<使用する場面>
・企画やマーケティングなどにおいて戦略的に実行し結果につなげたい
・仕事やスキルアップを適切に行いたい
・現場の問題を改善し、生産性を高めたい

PDCAとは、さまざまな活動を「Plan(計画)」「Do(行動)」「Check(評価)」「Action(改善)」という一連のサイクルを行うフレームワークのことです。以下のサイクルを何度も繰り返すことによって、目標達成に近づきます。

Plan
目標を設定し、それを具体的な「行動計画」に落とし込む。

Do
計画計画に沿って行動する。

Check
行動計画をもとにDoを振り返り、成果を測定・評価する。

Action
Checkの結果を受け、「さらによくするためには」「改善するには」どうするとよいのかを考え、必要に応じてPlanの修正を行う。

PDCAサイクルをうまく回し続けるには、適切な「Plan」を立てることが重要です。レベルが低くても高くても従業員のモチベーションにつながらないため、実現可能な計画を立てるようにしましょう。また、「Check」をするときに、定量的に振り返ることも重要です。具体的な数字として表現することで、より明確に成果を認識できるでしょう。

 

7S

<使用する場面>
・企業の組織的な特性を知りたい
・企業の問題点、不整合を起こしている点を知りたい

7Sとは、ハード面の3つの要素である戦略(Strategy)、組織(Structure)、システム(System)と、ソフト面の4つの要素である価値観(Shared Value)、スキル(Skill)、人材(Staff)、スタイル(Style)という計7つの観点から組織を分析するフレームワークです。7Sを用いることで、組織を構成する7つの要素の相互関係を明らかにできます。

ハード面の3つの要素は意思やプランがあれば比較的容易に変更ができます。しかし、ソフト面の4つの要素は人材が持つスキルやレベルが関わるために、短時間での変更は難しいでしょう。そのため、ハード面3Sにソフト面4Sが追いついてこないことで、ギャップが生まれてしまう可能性があります。「4Sが追いつけるような3Sの立案」、もしくは「4Sのうち、特に取り残されているものが何かを知ること」が重要です。

 

理論

<使用する場面>
・自身のリーダーとしての強みや弱みを認識したい、改善をしたい
・管理職のリーダーシップを評価し、改善したい
・リーダー陣のバランス感を知りたい、人員構配置に反映したい

PM理論とは、リーダーシップは「P(Perforfmance):目標達成能力」、「M(Maintenance):集団維持能力」の2つの能力要素で構成されているという理論のことです。「メンバーへの指示や叱咤激励により、目標を達成する能力(P)」と、「人間関係を良好に保ち、集団のチームワークを維持・強化する能力(M)」の2つの能力要素の強弱によって以下4つのリーダーシップタイプに分類します。

PM型(P・Mともに強い)
目標を達成する力と集団を維持・強化する力がどちらもある。(理想的なリーダーシップの型)

Pm型(Pが強くMが弱い)
目標を達成する力はあるものの、集団を維持・強化する力が弱い。

pM型(Pが弱くMが強い)
集団を維持・強化する力はあるものの、目標を達成する力が弱い。

pm型(P・Mともに弱い)
目標を達成する力も集団を維持・強化する力も弱い。

組織にとっては、PM型リーダーの比率が高い状態が望ましいと言えるでしょう。M行動は、リーダー向けの研修や1on1ミーティングを通して高めることができます。P行動は、適切なスパンで進捗管理を行うように意識づけるなど、ゴールに向けた行動を徹底させることで、高めることができるでしょう。P行動が弱くなってしまうと目標達成が困難になるため、組織の生産性を高めるためには、いかにP行動を効果的に高めるかが重要と言えるでしょう。

 

マズローの欲求5段階説

<使用する場面>
・部下を動機付けたい
・自分の動機となるものを知りたい
・従業員の満足度を上げるための施策の検討したい
・顧客の満足度を上げるためのヒントを得たい

マズローの欲求5段階説とは、人間の欲求を5段階に分類する理論のことです。人間は、低次元の欲求が満たされると、さらに高い欲求を満たすために行動をすると考えられいます。人間の欲求には、低い方から順に「生理的欲求」「安全の欲求」「社会的欲求」「承認欲求」「自己実現欲求」の5つに分類されます。

生理的欲求
「食欲」「睡眠欲」「性欲」といった、生命を維持するために不可欠な最低限の欲求。人間の最も原始的な欲求とされている。

安全の欲求
経済的かつ身体的に安定した環境や生活を求める欲求。

社会的欲求
社会や組織、コミュニティなどの集団に所属して、人とのつながりや安心感を得たいという欲求。

承認欲求
他者から尊敬されたいという欲求。
承認欲求は、他人に注目されたり、賞賛されたりすることを求める「低位の承認欲求」と、自分が自分を承認できるかといった、自分の基準や目標に従った「高位の承認欲求」の2つに分類される。

自己実現の欲求
「自分にしかできないこと成し遂げたい」「理想の自分に近づきたい」といった自己の存在意義を実現する欲求。

マズローの欲求5段階説を用いることにより、従業員の動機付けや顧客のニーズを考えることができます。しかし、マズローの5大欲求段階説の活用だけでは、従業員や顧客全員の自己実現欲求を満たすには不十分です。従業員のモチベーションを高めるためには、自己実現欲求を意識しながらも、社会的欲求や承認欲求を満たすことに力を入れることが重要と言えるでしょう。

 

マーケティング・経営戦略のためのビジネスフレームワーク

最後に、マーケティング・経営戦略のためのビジネスフレームワークを6個紹介します。

 

PEST分析

<使用する場面>
・経営や企画の戦略立案のために、世の中の動向を知りたい
・事業開発や新製品のヒントを得たい

PEST分析とは、企業経営を考える上で前提となるマクロ環境を分析するフレームワークのこと。PESTとは、「Politics(政治)」「Economy(経済)」「Society(社会)」「Technology(技術)」の頭文字です。

「政治」「経済」「社会」「技術」の4つの観点からマクロ環境を分析することにより、世の中の現状を知ることができます。戦略立案や製品開発に活かすためには、現状把握だけでなく、3年後や5年後の未来を予測することが重要と言えるでしょう。

マクロ環境を分析する際、「何が変わったか、これから何か変わっていくか」や「何が変わっていないか、これからも変わらないか」を具体的に考える必要があります。マーケティング戦略を成功に導くためには、トレンドに対しても「一時的なもの」なのか「中長期の構造的に変化するものなのか」を見極めていくことも重要となるでしょう。

 

ファイブフォース

<使用する場面>
・参入を検討している企業の魅力を知りたい
・業界の魅力度を向上または維持するための策を知りたい
・自社の強みを活かせる業界セグメントを探したい
・「業界」の再定義をしたい

ファイブフォースとは、5つの要因から業界の状況を分析するフレームワークです。経営戦略を立てる際に、業界の収益性に影響を与えている要因を分析することで、その業界の脅威を把握することができます。

「競争業者」「新規参入業者」「供給業者」「買い手」「代替品」の5つの要因について考えていくことで、どの分野が強いかを明らかにできます。それにより、収益を上げやすい業界かどうかが見えてくるでしょう。

分析する際に重要なのは、競争状況を的確に捉えることです。自社にとってよいポジションを見つけるためには、「セグメントをどのように分けるか」がポイントとなります。細かく分けることによって競争環境が変化したり、海外展開を視野に幅広くとることでグローバルな成長が期待出来たりすることもあるでしょう。

 

3C分析

<使用する場面>
・新事業の戦略を構築、既存事業の改善をしたい
・顧客攻略の糸口を掴みたい

3C分析は、外部環境の市場と競合の分析から事業成功の鍵となるヒントを得た上で、自社の戦略を考えるフレームワークです。3Cは「Customer(市場・顧客)」「Competitor(競合)」「Company(自社)」の頭文字を表しています。3C分析は、マーケティング戦略の立案にも有効とされています。

Customer、Competitor、Companyの3つに焦点を当てて分析することで、事業成功の鍵であるKSF(Key Success Factor)やマーケティングの方向性に関わる理解を深められます。シンプルかつ使いやすいという特徴があるため、わかりやすい資料が作成できたり、プレゼンテーションで伝えやくなったりといった効果が期待できるでしょう。

3C分析では、地道な情報収集や顧客や仕入れ先から得る間接的な情報取集により、競合の分析を的確に行うことが重要です。

 

SWOT分析

<使用する場面>
・経営課題の考案や事業機会の検討をしたい
・社内全体で、自社のおかれた環境を意識統一をしたい

SWOT分析とは、自社の外部環境・内部環境を、ポジティブ面・ネガティブ面に分けて整理するフレームワークです。「内部×外部」「ポジティブ×ネガティブ」の2軸のマトリクスを用いて整理することで、自社の強みや弱み、機会、脅威が明らかになります。3C分析と組み合わせることで、より多くの強みや弱みを分析することができるとされています。

SWOT分析では、ビジネスリーダーが要素に対して、「弱みではなく強み」「脅威ではなく機会」に変えられないかを前向きに検討していくことが重要です。例えば、規制の緩和や法律の改訂など一見脅威となり得ることも、それを逆手に取ることで市場成長につなげられる場合もあります。「世の中の動向を、いかに自社のビジネスチャンスにつなげるか」といった発想を持つことが重要となるでしょう。

 

ポジショニングマップ

<使用する場面>
・競合との差別化ポイントを知りたい
・競合と異なる製品を作りたい
・顧客がより気になる製品を考えたい

ポジショニングマップとは、ターゲット顧客にとっての自社製品の差別化・訴求ポイントを、強豪との比較により明確にするフレームワークです。市場における各商品のポジションを縦軸と横軸からなる座標に表すことで、市場の現状や各商品の関係性を把握することができます。

ポジショニングマップを作る際に重要となるのは、購買決定要因(KBS:顧客が商品を購入する際に重要視する要素)を熟考することです。KBSとの関係性がない軸だと、顧客にとっては差別化とならないのです。その上で、競合がポジショニングしにくい「空白の領域」を探すことで、競合との差別化や独自のポジションを確立しやすくなるでしょう。

 

マーケティングミックス(4P)

<使用する場面>
・商品を具体的に顧客にアプローチしたい
・マーケティング上の施策にモレがないか再度確認したい
・マーケティングの施策間に連携が取れているか確認したい

マーケティングミックス(4P)は、マーケティング戦略において、目的を達成するために必要な施策を組み合わせるフレームワークです。「具体的な顧客へ対する施策の群」とも言えるでしょう。4Pは、「Product(製品)」「Price(価格)」「Place(流通)」「Promotion(販促)」の4つから構成されます。

Product
企業の利益のもととなる製品を、「顧客ニーズを満たす製品か」や「製品の提供メリットは何か」をという観点から、品質・デザイン・パッケージ・サービス・ブランド名・保証までを考える。また、その製品が既存の市場ではどのような位置付けになるかも重要であり、価格を左右する。

Price
「顧客が購入する価格か」「製品価値との整合性はあるか」「適正な利益につながる価格化」といった観点から販売する価格を考える。価格の設定により必然的にターゲット層が決定される。

Place
「ターゲット層が確実に製品を受け取れる流通形態か」という観点から、製品を市場に流通させるための経路や販売場所を考える。

Promotion
「いかに製品を認知してもらうか」という観点から、市場ニーズを満たした製品の製作、ターゲット層の決定、流通・販売経路の確保をしていく。

4Pでは、この4つの要素について分析していきます。4Pで導き出した答えは、全てが必ずしも独立しているわけではなく、複数の要素にまたがっていることを理解しておくことが重要です。また、マーケティング戦略には新しい手法が続々と誕生しているため、急激な変化に取り残されないようトレンドを押さえておくことも大切でしょう。

 

ビジネスフレームワークを学べるオススメの本

ビジネスフレームワークについて、さらに学びたいと感じている方へオススメの本を紹介します。

 

『グロービスMBAキーワード 図解 基本フレームワーク50』(ダイヤモンド社 )【著】グロービス

MBA(経営学修士)で活用されているフレームワークを50種類選んで紹介した本です。問題解決やクリティカルシンキング、マーケティング、戦略立案など様々なカテゴリを解説しています。どれも図をもとに解説しているためわかりやすいため、ビジネスフレームワークを一から学びたい人におすすめです。

 

『フレームワーク使いこなしブック』(日本能率協会マネジメントセンター)【著】
吉澤準特

架空の企業を舞台に、フレームワークを使って新入社員が課題を解決していく本です。ストーリー仕立てになっているため、使う場面や注意点、基本的・応用的な使い方をイメージしながら、フレームワークを学んでいくことができます。オリジナルのフレームワークを作る方法についても紹介しており、「わかる」だけでなく、「実際に使える」ところまで落とし込まれている1冊です。

 

『フレームワークを使いこなすための50問』(東洋経済新報社)【著】牧田幸裕

フレームワークを辞書的に紹介する他の本とは異なり、「なぜフレームワークが機能しないのか」という観点から、問題集形式で書かれた本です。この本は、読者が問題を実際に解いていくことによって、経営戦略を自身の知見として得ることを目的としています。問題集の答え合わせを繰り返し行うことで、知識がより習得しやすくなる1冊です。

 

ビジネスフレームワークを活用して、問題解決や経営戦略に役立てよう

ビジネスフレームワークには数多くの種類があり、ビジネスにおいて様々な場面で活用できるため、「情報整理力」や「説得力」の向上につながるとされています。フレームワークの特性を理解することで、あらゆる事象に使用・応用することができます。問題解決を図る際や経営戦略を考える際に、ビジネスフレームワークを活用してみてはいかがでしょうか。

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ライタープロフィール

高木 奈津子

取締役COO・キャリアコンサルタント たまに迷子になる舞台監督

高木 奈津子(Takagi Natsuko)

長野県上田市で株式会社はたらクリエイトを設立。取締役COO、キャリアコンサルタント。出産・介護・パートナーの転勤等を理由に、仕事にブランクがある約100人の女性を雇用し、キャリア再構築の仕組みづくり・組織開発に取り組む。伴走 / ともにつくる / いかしあう / 仕事を楽しむ人を増やす
Twitter:@hatakuri_takagi